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バリの優しいお菓子・Jaja ジャジョー

バリ語でお菓子のことをjaja(ジャジョー)といいます。

ジャジョーはおもに、米やもち米、その粉、小麦粉などを原料として

そこへココナツやココナツミルク、ヤシ砂糖、バナナなどの果物を加え、

蒸したりゆでたりしたものが主流です。

いくつかここに紹介しましょう。

klepon(クレポン)

ウズラ卵くらいの大きさに丸めたもち米ダンゴの中に、ヤシ砂糖のシロップが入っていて、

まわりにココナツの果肉のフレークがまぶしてあります。

ダンゴの緑色は、カユ・スゲーという木の葉をつぶして絞った、自然の色。

ポンと口に入れ、噛むと、チュッ、とシロップが飛び出してきます。

 

jaja bantal(ジャジョ・バンタル)

バンタルは「まくら」。ヤシの若葉を枕のようにくるくると巻いて形作った中に

生のもち米とココナツフレーク、あずき、グラニュー糖少々を混ぜて詰め、じっくり茹で上げたもの。

もち米の優しい味に、ココナツのコクがしっかり加わり、あずきのほろ甘さも絶妙。

 

jaja dadar(ジャジョ・ダダール)

小麦粉で作った、あっさりしたクレープのような薄い皮に、

ウンティ(ココナツフレークにヤシ砂糖のシロップを混ぜてしっとりさせたもの)を乗せ、

くるりと巻いたもの。写真のように、焼き目までつけて、おしゃれですね。

 

godoh biu (ゴドー・ビウー)

これをインドネシア語で言うと、おなじみの「ピサン・ゴレン」。バナナの衣揚げです。

最近は小麦粉で衣を作る人もいますが、本来は米の粉を使います。バナナは、生で食べて甘い種類ではなく、

熱を加えて甘くなるタイプ(料理バナナ)を使うとよく合います。

衣はカリッと、中はホックリと柔らかな、揚げたてを味わうのがいちばん。

 

jaja lapis(ジャジョ・ラピス)

ラピスは、「層」の意。米の粉にココナツミルクとグラニュー糖を加え、錬って長方形の型に流します。

きれいな層になるように、色を変えたりして、少しづつ流し入れます。

そして蒸し器に入れ、蒸し上げます。

蒸し上がったら型から出して、スライスすると、このとうり。名古屋名物の「ういろう」にそっくりな味わいです。

 

sumping (スンピン)

米の粉に、ココナツミルクと砂糖を加えて柔らかめに練り、

鍋に入れて、さらに練りながらいったん火を通します。

次に、そこへ好みでカボチャのみじん切りやバナナのスライス、ジャックフルーツなどを加え、

バナナの葉に少しづつとって、包みます。

包んだら、今度は蒸してようやく完成。写真は、カボチャのみじん切りを混ぜたスンピン。

 

tape singkong (タペ・シンコン)

蒸したキャッサバ(イモ)をラギという麹で発酵させたお菓子です。

ただ蒸しただけのキャッサバはパサパサとして甘味もなく味気ない感じですが、

タペにするとしっとり柔らかく、たいへん上品な香りと甘さになります。

発酵によってわずかなアルコールも生成されるため、

その味と食感は高級洋菓子かと思うほど。

 

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